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合わない眼鏡

長年使っている眼鏡は
いつからか度が合わなくなって

何を見るにもぼんやりしてさ
でもそのままかけ続けている

だって新しい眼鏡は
僕には強すぎて
すぐ疲れてしまうんだから

それに加えて世の中には
はっきり見たくないものが
多すぎる気がするんだよ
僕にはこれがちょうどいい
少し見えないくらいが

鼻あてもほら一度折れてさ
接着剤でくっつけていて

外から見たらなんともなく
裏側から見たら
接着あとがひどいものさ

同じように世の中だって
裏側を目の当たりにして
もう目もあてられないなんて
そんなこともたくさんある
逆もあるだろうけれど

今見えている視界で
ずっと十分なんだ
新しい気づきや
新しい驚きは
なくなったって
嫌なものを
見続けるよりは
そう 見続けるよりは

それにつけても世の中には
はっきり見たくないものが
多すぎる気がするんだよ
僕にはこれがちょうどいい
少し見えないくらいが

いや本当に世の中には
じっくり見たくないものが
多すぎてまいってしまう
僕にはそれもいいかもな
少し見えないくらいが…?

何も見えないくらいが…

作品紹介

眼鏡はなんだかんだ
15年は同じものを使っています…。

高橋 亮介

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