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幻視の卵

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頭を掻きながら舗装された道を行く
顔がへしゃげた人
両腕が無く棒の様な人
変わった人ばかりだな
ふいに自分がガラスに映る
そこには等身大のカサブタが歩いていた

ベンチに座る君に尋ねる
「眼の奥が砂漠になって
涙を忘れてきたみたいなんですが
どこかで売ってませんか?」

「じゃあその頬に伝う一筋のそれは何ですか?」
変なことを言う人だな

別に世界一幸せになりたいって訳じゃない
君と2人で笑ってる姿を描かれたい
それが歪んでいたって気にしない
本人がそれでいいならいいじゃない

穴だらけの船に乗り海原を進む
苦しむ顔の船
人1人入るだけの檻
世界は広いもんだな
ふいに自分が水面に映る
そこには頬が引き裂かれ笑ってる人がいた

ボートで釣りをしている君に尋ねる
「いつの間にかこんな顔になっちゃって
どうしたら本当の笑顔ができますか?」

「私が縫い付けてあげてもいいですよ?」
怖い事を言う人だな

別に世界一不幸って訳じゃない
でもこの世界は生きるのが難しすぎる
自覚なき悪が多すぎる
立ちはだかる壁が津波の様に押し掛ける

判決が下る
罪もない人が裁かれる
彼は裁判長の口の中に
次は僕の番だ

別に世界一幸せになりたいって訳じゃない

別に世界一幸せになりたいって訳じゃない
君と2人で生きている姿を描いて行きたい
それが歪んでいたって迷わない
僕がそう決めたんだからそれでいい

作品紹介

絵に描いてもらったらそこには何が描かれているのでしょうか?

山口 花子

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