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風の記憶~月の涙~

詞・曲 西川 光

想えば優しい夜もあったね
 二人で一緒に 綿菓子食べて

たなばた祭り 笹かざり
 あまの川 彩るHANABI
 夢のように 流れて
 いま 風になる

「忘れないで 愛の記憶」
 「なくさないで 夢の小船」

結んだ短冊
 いま 風になる

いま 風になる

三日月 誓ったあの約束は
 いまでも変わらず 此処に『在る』けど

『そら』を飛べない鳥たちを
 待ち続けて焦がれた想いを
 夕焼けが 染め上げて
 いま 風になる

「忘れないよ 愛の記憶」
 「なくさないよ 夢の小船」

綴った言の葉
 いま 風になる

いま 風になる

春は朧(おぼろ) 夏はアー逝(ゆ)く
 やがて萩の上葉ゆらし
 木枯らしが吹き抜ける
 ああ 『無常』の月

アーアーアー
 アーアーアー

(c)Hikaru Nishikawa Printed in Japan

作品紹介

また書き直してしまいました。

この作品は、4部作。「サクラノアメ」「マホロバ」「月をみていた」そしてこの「風の記憶」です。

日本の四季....日本古来から伝わる伝統的な美意識....「無常」がテーマです。移ろいゆくもの....西洋は永遠に続くもの....それが文化の違いでもあります。

「Forever Love」はポップ系の甘い甘いラヴ・ソング。キミを永遠に愛し続けるよ....ですから、世界観は180度違うかもしれません。

節操がない....しかし、どちらも音楽です。どちらが正しい....というとらえかたはありません。

日本人の愛する美意識の継承というのは....常にあります。ただ古いものをそのまま伝えるのではなくて、いまの時代に通用する進化系を目指したものです。

人の心の弱さと世の中のままならなさ....それを大衆は骨の髄まで知っています。もののあわれ。わびさびの世界もそうですね。

そこに共感があるわけです。

この世界は....わたしが追い続けている美意識です。日本の風土が育てた美しさです。

ジプリの新作にユーミンさんの「ひこうき雲」が使われていますね。ちっとも古臭くないでしょう。

古いものだから、古いということではなくて....いいものは...いつの時代にも愛されるものなのです。

そして、時代はくりかえされる。安定が続けば、革新を求める。

アーテストの時代が続けば、それは飽きてしまうのです。

ただ、それは総体的な流れであって、いいものはいいものです。スタンダードのバラードは、曲の美しさがいのち。

時代を超える力を秘めています。

新しければいい....という発想はありません。アナログにはアナログのよさがあるのですしね。デジタルは1か0の世界。しかし、アナログは....そうではない。

まさに物理学の命題の世界ですね。

光は粒なのか波なのか。箱の中の猫は生きているのか死んでいるのか。月はみえるから月なのか、みえなくても月なのか。

答えが見つからない世界です。時には0であり、時には1でもあり、時にはそのどちらでもない。

そういうあいまいな世界です。

音楽というのも....正解のない世界です。どこまでいっても....みえない。できない。わからない。10年たっても、それは同じことなのです。正解のない世界に正解を探しているわけですからね...どこまでいっても、それははてしがない。

結局、ぬか喜びと自己嫌悪のくりかえし。けれども、まったく前進していないわけではないのです。

振り返ると、以前はみえなかったり、わからなかったり、できなかったことが....みえたり、わかったり、できるようになっているわけです。しかし、それ以上に....みえないことや、わからないことや、できないことも....みえてくる。わかってくる。

この歌の解釈は難しいですか。表現は難しいでしょうか。充電期間の中で、メロディ・ラインはかなり進化しましたので、逆に、「解釈」はしやすいと思います。

こう歌ってほしい....という注文をつけたら、きりがないので....できたものを修正していく....ほうが自然でしょうね。まずは、ボーカルさんなり、編曲者の方の解釈でやってみればいいのです。

難しくないです。エヴァの操縦士にたとえるなら、大事なのはシンクロ率ですよね。

目を閉じて、心を無にして、作品に預ければいいのです。

それだけです。

シンクロ率というのは....相性ですから、相性があえば、とても乗り心地がいいものになるでしょう。

この作品も....いつになっても....完成しません。けれども、パーツは全てそろっているわけですから、あとは選択。そして、構成です。やる気になれば、1時間で完成するのですが....そこからが....長い。最後の最後で....わかんない。つまり、限界線を越えたということでもあるのですが......つまり、判断できないわけです。わからないものはわからない。それは...歴然たる事実ですから、仕方がないことです。どれを使っても....正解というのでもないし....間違いということでもない....どれがいちばん、心に響くか。それも....相対的なものですけどね。きりがないわけです。

歌入れをしてみて....チームの仲間とも協議して....完成させるしかないですね。

最後は、コインを投げて決めるようなものです。

大いなる冷や汗....

かくしかないんです。

だったら、それをおそれずに、かけばいい。

それがいい経験になりますからね。間違ったと感じたら、修正すればいいだけですしね。

どこまでいっても、正解というものはないんですけど....

わたしの世界は日本の叙情歌の継承ですが、ソプラノ歌手に歌ってほしいというわけではないのです。

作っているのは....いまの時代にシンクロできるJ-POPなのですから。

あくまでも....ポップ系のR&Bです。

大衆のための歌つくりです。

中村 香織

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