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《 Polypetale III》~pour solo piano et 2 Hautbois~ (初演)

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作品情報

ジャンル クラシック
参加形態 単独
公開

作品紹介

ポリペタルとは「多弁性の」という意味。ステージ上のソロピアノに対し、客席後方の両隅に2本のオーボエをそれぞれ配置する形態の三重奏での演奏。この演奏のファイルが初演のもの。

1994年の2月ごろだったと思う、日時の記憶は確かではない。仙台市青年文化センターコンサートホールで。ピアノはスタインウエイ。

オンゴー・オーニのⅠ(http://musictrack.jp/musics/17112)の音源の曲紹介の文章に登場する先輩の一人は、桐朋学園打楽器科出身で現在作曲家としても活躍する遠藤正樹氏で、この曲の作曲者である。自分が中学校時代からの知り合いであり(部活の先輩が進学先で友達になった)、高校時代は、大学の夏期講習会を通して濃く付き合いいただいた。その後自分は上京が叶わず、地元の大学に進学し、先輩らとは音信普通になったことは、先の曲紹介でも触れたことである。

自分がまだ大学の学部~院に在籍してたとき、大学を出て仙台にもどってきた遠藤氏と、仙台駅で再会したのは偶然だった。なんだかうれしくてお互い抱き合うような再会だった。

この曲の初演は、仙台市主催の新作を集めた演奏会(NewSoundPal)に、遠藤氏が出品するにあたって、予定していた演奏家(自分の大学の先輩)の都合がつかないということを遠藤氏から聞いたときに「是非是非おれにやらせてください」ということを強く立候補して、ソリストに起用されたものである。

新作の初演というのは憧れの役割だった。世界中でまだ誰も演奏したことのない曲を自分が始めてステージで音にする。新作を現代音楽として毛嫌いする人もいるかもしれないが、自分にとっては名誉中の名誉だよなあ、と思っていた。演奏が終わる。自分が立つことで、曲の終わりを聴衆が知る。その後湧き上がるように拍手が起こる。自分は客席にいる作曲家を壇上に呼び寄せる。こんなかっこいいことってあるか、と思っていた。だから新作の初演の経験があるのは自分のちょっとした誇りである。

しかし、いわゆるカテゴリーは現代曲である。聴きやすい調性でのメロディアスさはほぼ無いし、ピアノの弦に一部、プリペアードはしてあるし、鍵盤はこぶしで叩くし、ジャンプしてひじ打ちもある。クラスター奏法も随所にちりばめられている。

実験的な意味合いや、前衛精神の強い、音源としては未発表のこの曲を、作曲家本人の承諾を得て、MTにおいて、初公開しようと至ったのは、J・ケージの4分33秒をMTにアップしたところ(http://musictrack.jp/musics/25594)、自分としては意外なほど試聴され、コメントがつき、COOLやお気に入りの登録があったからである(まさかあるとはおもわなかった。いわゆる、試聴一桁、COOL、お気に入り、ゼロゼロ音源⇒たとえば、http://musictrack.jp/musics/14561、2010年8月28日現在、になるものだとおもって、UPしたものだったので)。

自分が音楽を志すことを決めたとき、20世紀の音楽は自分にとって無視できない存在であった。また、自分を感化してくれた先輩方は現代音楽に精通するひとが複数いた。J・ケージの土壌であった20世紀の音楽の、歴史背景が、日本ではどのように受け止められ、どんな流れを作ったのか。自分と先輩のかかわりから生まれた、新作の初演のファイルをここに紹介してみたくなりました。興味のある方は、お聴きいただければ。

廣川 裕太

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