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うなぎの骨

スーパーで買った安いうな重
家に帰って温めて食べる

普段はあまり口にしないけど
“今日の最低”を改善させる

そう最下位の運気を上げる
食べ物と雑誌で出ていたから
少しだけ期待を込めて…

半分まで食べ進めたときに
喉の奥に骨が刺さった
なんのことない柔らかい骨で
きっとすぐにとれるんだろう
そう軽く思ってはいたけど

食べ終わってもとれることはなく
嫌な予感が頭をよぎった

つばを飲んでもうがいをしても
お風呂に入っても寝て起きても
まだずっと刺さったままで…

「刺さった骨が1分で抜ける」
そんな動画が紹介する
腕にあるツボを押し続けても
全然抜ける気配はなく
大変なことになってきたよ

なんてことはない
些細な出来事がふいに
深刻な事態へと変わる
こんなことに幾日も
苦しめられるなんて
思ってもみなかった
そんなまさかが
いつだって起こる
なんだって起こる
世の中さ…

こうなったら病院しかないと
そう思って眠りについた
朝起きたら痛みが消えていて
喉の骨がなくなっている…?
なぜなくなったかはわからない

何はともあれ一安心して
外に出て空気を吸い込み
雑誌は乱暴に処分したよ
“なにがどうなるかわからない”
それだけが信じられることさ

作品紹介

あの時は本当に困りました…。

高橋 亮介

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