/

熱中病

こんな話があった
ある冬の寒い夜に
亡くなった男がいたんだ

彼は自分の部屋の
パソコンの前で静かに
眠るように息絶えていた

“最高の出来にする”と
作った歌を編曲中
突然突っ伏してそのまま
死因は“熱中病”だという

何かに熱中していて
そのまま力尽きるなんて
ほら好きなことをしていて
そのまま力尽きるなんて
なんていうことだろう

こんな話を聞いて
ふと思ったことがある
僕は今まで一度だって

そうなるくらい何かに
熱中したことがあったか?
夢中になり我を忘れて
“熱中病”にかかるくらいの

何かに没頭していて
そのまま力尽きるなんて
ほら好きなことをしながら
そのまま力尽きるなんて
なんて素晴らしいんだ

そういう死に方だったら
本当に幸せなのかも
途中で終わったことが
少し心残りでも
全くかまわないと
そう思えるくらい
そういう死に方だったら

何かに熱中していて
そのまま力尽きるなんて
ほら好きなことをしていて
そのまま力尽きるなんて
なんていうことだろう

そういうことになるように
しっかりと生きていきたいな
そういうことになるように
ちゃんと好きなことを見つけて
ずっと夢中のままで

ずっと夢中なままで

作品紹介

すごく暑くっていますが、「熱中症」には注意しないといけませんね。

今回の歌詞は、ある冬、突然亡くなってしまった
ロックバンドのボーカルの方をモチーフに書きました。

高橋 亮介

コメント(0)

コメントを読むには、ログインが必要です。

作者の他の作品

INTERVIEWS:或る詩人の手記

ご存知の通り仁さんには
もう会うことはできませんが
ここで彼の “最後の手記” を皆様に

高橋 亮介

学校の階段

「神社に怪しい影が…」とか
「体育館では舞台幕が
ひとりでに動いた…」だとか
みんなうわさしているけれど

高橋 亮介

天高く、足高く

ちょっとした障害にもう
つまづく俺じゃないさ
しっかり足を上げたら
ドスンと歩いてやれ

高橋 亮介