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ただ歩く

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馬鹿騒ぎした後の 寂しげな感傷と静謐が
電車の吊り革を掴んだ 僕の心に張り付いた

それに耐えかね最寄り駅から一個前で降りて
暗く冷えた春の夜を

ただ歩く ただ歩く
散歩っていうほど散歩でもないが
ただ歩く ただ歩く
帰路っていうほど帰る場所も無いけど

緩慢な季節を千切って 画用紙に貼り絵を作っては
壁に飾るだけの日々に 辟易するばかりだよ

テレビが朝の憂鬱を掻き立てるように言う
「続いてはスポーツです」

ただ在る苦 ただ在る苦
不幸っていうほど不幸ではないが
ただ在る苦 ただ在る苦
暮らしっていうほど生きてる気もしないよ

そんな諦めを悟ったふりをして
その実、隙あらば立ち塞がる闇の目玉に
砂をかけてやろうと企んでる日々で
生活感で淀んだ今日の果てに 何がある?

ただ歩く ただ歩く
真っ暗なのか真っ黒なのか解らない道を
ただ歩く ただ歩く
独り疾走感も何も無い暮らしの真ん中を

まだ歩く まだ歩く
何かから逃れたくてひたすら当て所なく
まだ歩く まだ歩く
何かに追い付きたくてひたすら当て所なく

ただ歩き続けて行くんだ

作品紹介

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