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シフォンの夜たち

香(かぐわ)しきはamorous madam
満月の夜、怪しき洋館は
舞踏家の軟体曲芸が
夜来香(イエライシャン)の唄に合わせ踊る

蜥蜴(とかげ)のような眼をした女は
深赤(あか)いルージュに笑みを浮かべて

今夜は月が綺麗だろうね、と
ひとこと、ぽつりとこぼれ落ちた

男たちのマスクの下には
飛び交う蝶が迷い込んでいる
闇の森のパーティーは終わり
次の獲物を狙い探しているのか

深いソファに身を沈めながら
静かにマスクを外そうとする

ほのかに灯るランプの影には
無垢な女が揺れ映る闇間(やみま)

深赤(あか)いルージュの女の選択
是非(ぜひ)もなく、可もなく不可もない

悲しみ抱えた女の様(さま)は
心は深い森に、さ迷い歩く

作品紹介

ペンとノート

井高 直子

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1、
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井高 直子