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私が手袋をしない理由

1.
冬の匂いがビルを すり抜けてゆく
ふたつ寝そべる影が 少しふるえる

夕暮れはきみと同じで あいまいだね
見えそうで見えない景色 わたしはいますか? 探して

ポケットを予約しておくよ
きみの左手と相席で いつか招待してね
ポケットに入りきらないよ
ひとりじゃ片付けられないから きみに預けておくよ
いつか右手を迎えに来て

2.
わざと見送るバスは 夕陽に消えた
白い吐息がすぐに 消えないように
もう少しきみの隣に並んでいたい
見えそうで見えない気持ち 触れられたのなら いいのに

ポケットを予約しておくよ
きみの左手と待ち合わせ いつか招待してね
ポケットに入りきらないよ
きみが温もりをくれるたびに 願いはふくらんでく
いつか同じバスで帰ろう

バスの窓から手を振るきみ
夕陽が沈む前の空に
一番星が待ち切れないように夜を探してる 手を振ろう

ポケットを予約しておくよ
手袋はしないで待ってる きみに気付いてほしい
いつものコートのポケットに
かじかむ指を連れ出してほしい
ふるえる恋心を どうか迎えに来てください

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1.
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