①
秋の空が茜に 色を染めてゆくのは
暑過ぎた夏の名残りを 優しく消し去るため
季節の狭間に立って 身動きできないまま
夏に置き忘れたはずの 心だけ揺れている
耳を澄ましてみても 遠ざかる夏の音
置き忘れたわけじゃない 想い出を刻んだだけ
秋の空が茜に 色を染めてゆくのは
明日へと歩むあなたを 包みこむオブラート
②
秋の海が静かに あなたを迎えるのは
忘れていた心のリズム 寄り添い奏でるため
秋の入口に立って まだ踏み出せないまま
大きく波打つ心 乗り越えてゆけるように
焼けた肌をくすぐり 遠ざかる夏の風
波打つ心はきっと 明日を信じてるから
秋の海が静かに あなたを迎えるのは
あふれそうな涙をそっと 受け止めるオブラート
③
耳を澄ましてみても 遠ざかる夏の音
置き忘れたわけじゃない 想い出を刻んだだけ
秋の空が茜に 色を染めてゆくのは
明日へと歩むあなたを 包みこむオブラート
秋色のオブラート
作品紹介
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