乾いた石畳風だけが急ぐ街
閉ざされた窓辺には春を待つ影ひとつ
白紙の地図を抱いて
私は名もない扉を叩いた
誰も気づかなかった
小さな線を結ぶだけで
止まっていた歯車は
静かに歌い始める
まだ見えない夜明けへ
灯をひとつまたひとつ
凍えた枝の先に
季節はそっと息づいてゆく
名前よりも残したいものがある
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眠っていた水路には
銀の流れが戻り
市場を渡る笑い声が
新しい朝を呼んでいる
高みは遠い空じゃない
願いが息づくその場所に
重ねた日々の向こうで
星は静かに巡りゆく
まだ見えない未来へ
灯をひとつまたひとつ
繋いだその光は
国境さえ越えてゆくから
祈りは風になって舞い上がる
錆びた剣が眠るころ
子どもたちは歌を覚える
争いの名を知らない朝を
この大地へ贈りたい
夜明けはもう遠くない
灯をひとつまたひとつ
歩いた軌跡の先で
世界は静かに色づいてゆく
その微笑みが私の答え
作品紹介
[music]104710[/music]
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