隣の犬が泣いている
僕はジャーキーひとつさえも満足に食べれないと
隣の犬は歯が五本溶けている
知らない間に15年経っていたから
ああ短い人生と笑ってくれないか
溶けてった象牙とエナメルだけが
僕を白色に見せてくれてた
わんわん泣きたい
わんわーん泣きたい、、
それだけ言って隣の犬はまた目を閉じた
隣の犬が鳴いている
僕が歩けなくなった後には
あいつも歩けないぞ
隣の犬は全てを悟っている
知らない間に15年経っていることも
ああ短い人生に形を与えるなら
それは愛する人と同じ眠りに就くための砂時計
覚えたことは忘れない
君との境目は春でした
哲学の途中で溺れてしまっても
繋いだ手から流れる呼吸は
追求したい幸せよりも易しいんだ
だからわんわん泣きたい
わんわーーーん泣きたい
わんわんなきたい
わんわーーん泣きたい
それだけ言って隣の犬とふたり目を閉じた
作品紹介
犬
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