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皇后「藤原定子」NHK大河ドラマ「光る君へ」

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作品情報

ジャンル クラシック
参加形態 単独
公開

作品紹介

今から、1000年も前にあったお話です。

7歳という幼さで即位した一条天皇は、病気がちで寂しい子供時代を過ごしました。両親の折り合いが悪く、父親である円融天皇とあまり会うことができなかったのです。

正暦元(990)年、一条天皇が11歳になった年、初めての后である14歳の藤原定子が、天皇の住まいである内裏にやってきます。

定子は一条天皇のいとこです。お酒大好きで陽気な父、藤原道隆と、独身時代はバリキャリとして女官の最高位に上りつめた知性派の母、貴子に育てられました。よく笑う明るい性格で、当時の女性としては珍しく漢詩を読みこなすことができました。

千年前の平安時代にも、11歳の時に出会った1人の女性を想い続けた男性がいました。
一条天皇。『枕草子』や『源氏物語』が生まれた時代を生きていた帝です。

一条帝の後宮には、本来なら一人しかいないはずの后が2人並び立っていました。
一人は定子。『枕草子』を執筆した清少納言の上司です。
もう一人は彰子。『源氏物語』の作者、紫式部の上司だった女性です。

病気で寝込んでいた詮子の家の床下から、呪いの道具が見つかります。人びとは定子の兄、伊周の仕業ではないかと噂しました。
伊周、万事休す。定子を苦しませたくないという思いから、一条天皇は悩みに悩みましたが、とうとう伊周と隆家を流罪とする
決断を下しました。前回投稿曲「呪詛」の藤原伊周(ふじわらのこれちか)です。

ここから、定子の運命も大きく変わっていきます。定子は当時、一条天皇の子供をお腹に宿し、実家に帰っていました。そこへ、行方をくらました兄を探す役人たちが乗り込んできます。定子は用意された牛車に隠れますが、実家の天井が剥がされ壁が破壊され女たちが泣き叫ぶ姿を目の当たりにして絶望。自ら髪を切って、出家してしまいました。

「よもすがら契りしことをわすれずは 恋ひん涙の色ぞゆかしき」

夜通し愛しあったことをあなたが忘れずにいてくれるのなら、きっと私を恋しく思って涙を流してくださることでしょう。その涙の色を、私は見とうございます)
その後、皇后として内裏には戻りましたが、次の女の子を出産の後、体調が戻らす死去します。

知らせを聞いた一条天皇は、どれほど悲しんだことでしょう。天皇の相談相手だった藤原行成の日記『権記』には、一条天皇が「甚だ悲し」と語ったことが記録されています。どんなに悲しくとも、天皇は穢れにふれることがないよう、葬式に参列することができません。定子の葬儀の夜は雪が降りました。天皇は内裏にいて、一晩中眠らずに涙を拭っていたといいます。

「野辺までに心ばかりは通へども 我が御幸(みゆき)とも知らずやあるらん」

(私の心は、あなたの葬儀が行われている鳥野辺にある。体は参列できなくとも、今夜降る深雪(みゆき)は私の御幸(天皇の外出)なのだ。あなたはそのことも知らず、永遠の眠りについているのだろうか)

エンディングは
葬儀が行われている鳥野辺と、嘆きの一条天皇の居る内裏の外で静かに深々と降り続く雪を表現しています。

和楽より引用

井高 健一

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