/

etude-練習曲

etude 弾けなかった僕に君が
五線譜書いてくれた
etude 聴きたい音見つけるには
その紙がすべてだった

どうせ誰も弾きはしないと
部屋の片隅 佇むアップライト
蜘蛛の巣張って埃まみれ
開くかさえも躊躇われた

今までならば見向きもしない
永い間閉じたままの蓋
でも君がくれたヒントの歌声で
壁の向こう行けそうな気がした

etude 弾けないんだ 当たり前さ
弾いたことないんだから
etude 目指す音色 違い過ぎて
気が遠くなりそうさ

あの日聴いた君の演奏
好きで弾き始めたはずなのに
下手な演奏 冷たい視線
形に成らなくて嫌になる

それでもまだ聴こえるのは
傍に君が居てくれそうで
その笑顔 節立つ指
感じる度どこか満たされる

世界を買える様な財よりも
甘く溶けそうな接吻よりも
君から習った旋律を
僕の手で届けたいよ

etude 弾けそうだよ
張り裂けそうな想いは初めてだよ
etude 聴いてほしいよ
このetude そして僕の心の音

コメント(0)

コメントを読むには、ログインが必要です。

作者の他の作品

ロズウェル

銚子から海へ行く古い列車に乗れば
終着を待たずに君の名前が見える
遠い星の果てから誰かやって来ると
遠い日から街では言い伝えられている

小林 加奈

MY MUSIC

機械の様な音声で歌うのが流行ってる
記号の様な言葉を並べるのが流行ってる
信号の様な音階を繋げるのが流行ってる
僕の歌はどんな形なの?

小林 加奈

さよならドクター

もうここには来ない
きっと来ちゃいけない
僕以外の誰かまだ待ってるから
水曜の仕事上がりは

小林 加奈