“時間の潮汐”を受ける
あの星から飛び出して
暗闇と無音が続く
宇宙を漂っている
“飛び出した”と言っても
私に体があるわけではなく
ある時代からのこり続けた
“意識”だけで旅をしている
暗闇の中にいるとなぜか
気持ちは内側へ向かうようで
それによってふと思い出した
私には以前何か“大きな
目的”があったということを
(なぜ忘れてしまったのか
時間の経過とともに…?)
そう考えていたら
闇の向こうに何かが見えてきた
それは宇宙にぽっかり空いた
とてつもない空洞のようで…
輪郭だけが異様なほどに
強烈な光を放っている
そのため中央の漆黒が
より際立って恐ろしく映る
あれが例の“黒い星”なのだろう
光さえ飲み込むほど
極端に重力が強いため
時空の歪みがひどく
時間をはじめ
あらゆる物理法則が
通用しないという
つまり“黒い星”が
“時間を超越”する存在なのだ
その星に入ったら私も
同じ効果を得られるだろうか
過去や未来といった時間を
本当に無視できるのならまた
あの時代へ戻りたいと思った
“懐かしの海”に“終わりの雪”
私が存在していた時代
そこに行けば目的もきっと
またはっきりするのかもしれない
そして重力に飲み込まれていく
私の意識はぷつんと途切れた…
作品紹介
時間の潮汐の第4章となります。
今回は、“ある意識”が自分がいた星から飛び出して、
時間を超越する存在を探しにいく。
そんなたちになります。
焦点としては、ある意識の正体が少しわかってくるのと、
時間を超越する黒い星です。
黒い星=ブラックホールということになります。
この星に入った意識はどうなるのか…。
あと2章で完結ですが、なんとか書ききれるようにがんばります。
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