神聖な舞曲と世俗的な舞曲(W.ヒル)
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作品情報
| ジャンル | クラシック |
|---|---|
| 参加形態 | 単独 |
| 公開 |
作品紹介
アメリカの作曲家、William H. Hill 作曲の、Danses Sacred and Profane です。
「セント・アンソニー変奏曲」で有名な作曲家ですが、それ以外は知られていないのもまた事実。
ですが、この Danses Sacred and Profane は1977年のオストワルド賞受賞作です。
曲はかなり難解で、様々な舞曲のメロディに、不協和音の和声と伴奏を重ねて作られています。ただ、この和声が巧みで、協和音を半音+オクターブずらして重ねたり、木管と金管で半音ずらすなど、クラスターになるギリギリ手前?で止めたような、不思議な感覚を与えます。
「セント・アンソニー変奏曲」の原典版が好きな方は、この曲もおすすめです。
第1楽章 5月の踊り May Danse
メランコリックさを暗示する序奏の後、フルートの長い技巧的なソロからそのままダンスに入ります。途中コラールを挟み、今度は全員でダンスを奏でて盛り上がったところで、突然クラスターが鳴り響いて終わります。
第2楽章 死の舞踏 Danse Macabre
中世の絵画の主要なテーマの一つであり、かつそれをもとに様々な曲が作られてきた「死の舞踏」。
この曲では、クラスターのコラールから始まり、祈りと悲しみの高揚のあと、3拍子(ときどき「余計な1拍」が入る)の重苦しいワルツで高まった後、最初のクラスターのコラールが夜に静かに響きます。
第3楽章 エスタンピー Estampie
中世の舞曲の1形式であるエスタンピーですが、この曲では冒頭のトランペットのソロによる静かな3拍子のメロディが、中間部で形を変えて変拍子を多用する舞曲で再現された後、全員で激しく歌います。その余韻の中から、すべてを闇に沈めるかの如く、木琴が静かに歌って終わります。
この曲の実演は数が少ないうえ、ハープがなくて鍵盤打楽器での代用、ベースラインが変拍子を間違えて曲が崩壊しかかるなど、確実に参考になるという演奏がないので、この打ち込みが参考になるかもしれません。(?)
アメリカの吹奏楽出版で有名な Barnhouse 社のホームページに、スコアPDFが公開されており、今回それを利用しました。
ペスト流行、モンゴル侵略など、「死」がすぐ隣にある社会情勢だったヨーロッパ中世を、現代音楽で再現したともいえるこの曲、お楽しみいただければと思います。
吉田 里佳コメント(2)
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