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Morning Ganga

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作品情報

ジャンル ワールド
参加形態 単独
公開

作品紹介

世界一周旅行の途中で1973年1月ちょっとインドのベナレスで早朝の荘厳な
ガンジス河の日の出を見、感動した雰囲気で作ってみました。
ちょっと世界一周貧乏旅行記から、、

ヒンズー教の聖地バラナシ(ベナレス)

バラナシ(ベナレス)の沐浴。
バラナシに入りると、ガンジス川左岸に沿って、いくつものガートがある。
有名なものだけで十八もあり、ダシャーシュワメードガートがメイン。
バラナシの安宿、一泊百円くらいの宿に泊まった。
朝早く起き
「ガンガーの夜明けを見に行こう」
と路地を歩いた。
十分くらいで川岸に着いた。
日の出前の薄暗い中をとことこ出かける。
ガンジス川は海のように広く朝靄がかかっている。
周りは、インド各地からやってきたヒンズー教徒の沐浴客でざわざわ。
ざわざわどころかごった返している。
船に乗り、沖に出た。
インドの乾いた大地から太陽が昇る。
真っ赤に焼けた太陽が、涼しい大気の中をするする。
その太陽がお昼近くには、ギンギンに熱くなる。
素晴らしい光景、ガンジス川の畔で瞑想している行者がいっぱいいる。
サリーを着た奥さん、若い人、お婆さん。
老若男女みんなが沐浴している。
「入ってみようかなあ」
と思うが、水は汚く冬季で肌寒かったのでしなかった。
バラナシには五日いた。
毎朝、夜明けのガンガーを見て心を打たれた。
一種独特の異様な雰囲気。
「これが聖地なんだ」
これだけの人が集まって沐浴している情景に感動。
またバラナシにはガンジス川の畔で葬式をしている所がある。
薪を井桁に組み、その上に白い着物を着せた死者を載せ、花束を手向ける。
やがて火をつける。
ガンジスの火葬光景が、僕の村の昔の光景とオーバーラップした。
中学生になるまで村外れの火葬場でここと同じように薪を井桁に組み
その上に死者を載せ焼いていた。翌日家族で骨を拾いに行くのである。
ここバラナスは津軽と違って、骨や灰をガンジス川にすべて流す。
次から次と新しい井桁が組まれる。
すぐ側は木材の山。
インドの人たちは輪廻転生を信じてガンガーに来る。
ガート(沐浴場)に立つと、不思議な感じがする。

朝霧に包まれたガンジス川の畔で朝日に向かい瞑想する。
目を閉じ、こころを静かにし何も考えない。
無の境地へ。
呼吸数が徐々に少なくなっていく。。
周りの騒々しい音が段々消えていく。
体の感覚が少しづつ無くなる。
意識が膨らみ体から遊離し、ガンガの流れに溶け込んでいく。
僕の「存在」が真っ赤な太陽に溶け込んでいく。
そしてガンガを吹く風となる。
至福を感じる。
インドの大地に抱かれた至福を。
どのくらいの時間が過ぎたのだろうか。
徐々に体に感覚が戻ってくる。
手に、足に、顔に、体に。
呼吸が感じられる。
周りの音が徐々に聞こえてくる。
いつも通りの騒々しいガート。

世界一周貧乏旅行記
「ひとりぼっちの地球街道」出版社:悠飛社より

中島 直樹

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