シャープちゃんのヴァイオリン
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作品情報
| ジャンル | クラシック |
|---|---|
| 参加形態 | 単独 |
| 公開 |
作品紹介
ママにつれられて
おばぁちゃんの入院している
病院へ行ったのは
シャープちゃんがまだ5歳の時。
「シャープ、そこのヴァイオリンを取っておくれ」
『うん、は~い』
おばぁちゃんはケースの蓋を開け
昔を思い出すかのようにしばらく
眺めていたが 意を決したように
静かにケースの蓋を閉じた。
「シャープ、このヴァイオリンをお前にあげるよ」
「将来、お前の子ども、孫に引き継いでおくれ」
おばぁちゃんの大切にしていた
ヴァイオリンを渡され驚くばかり。
『えっ、どうして』
『いつも大切にしていたじゃない』
それを聞いていたママは
あふれる涙をこらえることができなかった。
『ママ、どうしたの?』
『どうして泣いているの』
でも 幼心に それが
どのようなことかを悟った。
『だめだよ だめだめ!』
『おばぁちゃん だめだよ!』
『おばぁちゃん いやだよ!』
『おばぁちゃん おばぁちゃん』
『死んじゃ いやだよー!』
その数日後 おばぁちゃんは
眠るように 息をひきとった。
二年の月日が流れ
シャープちゃんは 毎日
ヴァイオリンの練習。
おばぁちゃん譲りの音感と
純正率の演奏には
目を見張るものがあった。
今日は おばぁちゃんの命日
ナチュラルおじぃちゃんの
ギター伴奏に合わせて
シャープちゃんが
オリジナルを演奏してくれた。
おばぁちゃんの好きだった
お庭に咲く カルミアの花
猫のフェルターマもうっとり。
『シャープちゃんのヴァイオリン』
~カルミアの語らい~
ホ長調純正率
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