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On Shen Story

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作品情報

ジャンル イージーリスニング
参加形態 単独
公開

作品紹介

残暑の初秋の山中
立ち寄った温泉宿。
こんなところに
温泉あったかなぁ、と
玄関には
色白の若い女将が出迎えてくれた。

部屋でくつろいでいると
浴衣を着た女将が現れ
『今日はお客さんお一人ですよ』
『温泉でも浸かってくつろいでください』
『背なかでも流しましょうか』

少々あせってしまった。

こじんまりとした露天
初秋の景色を眺めながら
温泉をごちそうになっていると

『失礼します』
『ご一緒しますね』

え゛っ、ほんとか!

白い肌を惜しげもなく見せながら
白濁の湯の中に
するりと滑り込んできた。

ややしばらく

長湯に気を使ったのか

『先にあがりますね』

妖艶な肌から滴り落ちる水滴が
夕日に反射し余計にまぶしい。

少々のぼせ気味で温泉からあがると
部屋には秋色の夕食がまっていた。
あまり火を通していない
自然な料理が珍しい。

『おひとつどうぞ』

女将が身を斜に寄せて
お酌をしてきた。
勧められるがままに
お酒もすすみ
調子にのって
女将の膝枕でうとうと

いつしか時のたつのを忘れ

ふと

寒さと小鳥のさえずりに
目を覚ました。

目をさましたのは森の中
枯れ木の倒木を枕に
枯葉の中に潜り込み
眠り込んでいた。

あ゛っ、やられた!
女狐に。

でもあの女狐だったら
なんど化かされてもいいかなぁ・・・・

「On Shen Story~森の女狐~」

佐々木 桃子

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