誕生日に/青春の思いでシリーズ・その1
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作品情報
| ジャンル | フォーク |
|---|---|
| 参加形態 | 単独 |
| 公開 |
作品紹介
もう、かなり昔の話になります。
ボランティアサークルに入って、夏のキャンプも終わり、地方の学生は故郷に帰っていった。
サークルのミーティングが再開した9月に、ミーティングの後、同期の山本君の部屋に3人で集まって、缶ビールを飲んでだべった。
男二人と女子が一人、遅くなったので、彼女はそのまま3人で雑魚寝して、朝帰って行った。
(当然、何も問題は起こらなかった。・・・念のため。)
サークルの中でも、その女子学生はいつも賑やかで、ちょっとうるさいぐらいだった。一緒にハンディのある人の家に訪問することも多かったが、一緒に話をしていると、何かしらとげのある言葉を投げかけてくる人で、カチンと来ることもあったが、憎めないキャラクターだった。
あるとき、山本君が、サークルの中で誰が一番かわいいと思うか・・・みたいな話を始めて、、僕の意見を聞いてきたことがあった。
正直、このサークルの中で、かわいいと思える女性はいなかった。いろいろサークル活動もしてきて、中学・高校時代の女友達でもかわいい子は沢山いたけど、こんなに女性が沢山いるのに、かわいいと思える子が一人もいないなんて、なんて変なサークルだ・・・と思っていた。
何か変だと思うことがたくさんあるサークルだったのだが、女子学生が沢山いるのに、かわいい子がいないのも不思議なことにひとつだった。
でも、そんなことを口に出して言えないので、誰の名前を出すか迷った。
山本君の話に合わせないといけないと思い、よく一緒に家庭訪問に行き、チクチクととげのある言葉をかけながら、本気で憎めない彼女の名前を出した気がする。
そんなことがあったので、
山本君は気を利かせて、一緒にじっくり話をする機会を作ってくれたのかもしれない。
山本君にも、僕は聞いた。
「このサークルの中で、誰が一番かわいいか?」
山本君の答えは、僕をびっくりさせた。
一年先輩の「スガワラ」さんの名前を出したからだ。
びっくりしたと言うより、物好きな人もいるとあきれたのかもしれない。
その「スガワラさん」はちょっと怒ったりすると、頭のてっぺんから声を出すような「変な人」だった。
僕はその様子を見ると、いつも不思議なものを見るように、その先輩を見ていた。
だから、山本君が、「スガワラさん」と言ったときも、
山本君が彼女に「ほのじ」だなんて、想像も出来なかった。
しばらくして、山本君が「スガワラさん」に振られたという話を聞いた。
そのときに初めて気がついた。「そうだったのか!!」と。
僕は山本君の気持ちに鈍感で、悪いことをしてしまった。
あのとき、気がついていれば、僕も山本君のために、何かお節介を出来たかもしれないのに。
そんなことも、サークルの中で他にもいろいろあったが、みんな青春まっさいちゅうだったんだなあ。僕も含めて。
そんなある日、口の悪い彼女が、悩んでいた。
彼女は教職課程を選んでいたのだが、ピアノ演奏だけでなく、作曲の課題が出ていて、期限までに出さないといけないのだが、曲が作れなくて困っているという。
駄作で良ければ、いくらでも作ってやるよと僕が安請け合いをすると、普段は口の悪い彼女も素直に喜んだ。
数日後、単純な曲を2つ作って、彼女に渡した。
シンプルなメロディと、ちょっと凝った感じのメロディと。
「どっちにする?」と聞くと、「私が作るとしたら、単純なメロディしか作れへん」と言った。
その宿題は、一応「優」をもらったらしい。
曲になっていたら良かったんだろう。
せっかく作ったもう一曲もそのまま忘れてしまうのもかわいそう・・・。
そんな気になって、気がつくと彼女の誕生日が間近だったので、余った曲に「誕生日に」という詞を書いた。
実は、3人でビールを飲んで雑魚寝したとき、少し飲んだだけで、顔だけでなく、耳たぶも首筋も真っ赤になった。
「お酒を飲むと金時みたいになるんだ!」というと、恥ずかしそうに笑った。
普段の毒づく彼女とは違う素直な一面を見て、強く印象に残っていたので、すぐ詩が出来た。
小さなキャンバスに書いた詞を持って、彼女の誕生日の日に彼女の住む女子学生アパートに持って行った。
そこへ、一人の先輩が誕生日祝いにケーキを買って持ってきた。
後輩の女の子の誕生日に、ケーキを買ってくるなんてすごい。と思った。
でも、少し不機嫌な先輩の横川を見て、「あっ・・・、つきあっているんだ。」と思った。
いろいろあったようだが、数年後に二人は無事結婚をした。
山本君は、勤めた障害者施設で女性と出会い結婚した。
そんな思い出のうたです。
この二組が結婚したお祝いに作った歌もあります。
後日公開します。
この録音の時のギターは、kimiya君です。
青田 幹コメント(1)
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