マチルダ
あたしのことあなたはそう呼んでた
いつどこで出会ったのかなんて
よくは覚えてないのよ
マチルダ
その響きがなんだか好きで
空を見上げたりして
声のかけらを探してた
波の上でひとり なにを想ってたの?
空を見つめて なにが知りたかったの?
その横顔があたしには
とても寂しそうに見えたの
マチルダ
カフェの前であなたにそう呼ばれた
ふたりで飲んだコーヒーの味
よくは覚えてないのよ
マチルダ
いつも眠そうなフリばかりして
砂浜に寝転んで
寝言のように呟いてた
あれからもう何年?どこを彷徨ってるの?
海を見下ろす丘に ひとりいるのね
寂しげな後姿が
なぜかはっきり見えるのよ
マチルダ
今度また何処かで声をかけて頂戴
その時はあたし 思いきり微笑んであげるわ
だってあたしはそうよ マチルダ
あなただけの マチルダ
作品紹介
姿を消した不思議な男、日本人なのに「マチルダ」という名前をつけたそんな男…
シャンソンっぽいイメージで書いてみました。
コメント(2)
コメントを読むには、ログインが必要です。