「桑の実」
何処までも 何処までも
続く一本道 桑畑の中を
母と手を繋ぎ 歩き続けました
指先を紫に染めて
桑の実を摘んだ あの日
はじめて僕が見た 母の涙
僕はただ 見つめていました
めぐり来る 季節数えて
僕は夢を 追いかけながら
君と手を繋ぎ 空を見上げました
唇を 紫に染めて
桑の実を頬張る 君の横顔
僕はただ 見つめていました
君だけを いつまでも いつまでも
桑の実は 甘く苦く そして哀しく
故郷を 思い出します
母が造った 桑の実のジャムの
空っぽのビンは 今も残っているけど
あなたはもう居ない
君がくれた 短い手紙は
やがて届きました
僕が送った 長い手紙も
きっと届くでしょう
すべてが夢のように 消えて行きました
桑の葉は ゆらゆらと揺れて
桑の葉は ゆらゆらと揺れて
桑の実は 甘く苦く そして哀しく
故郷を 思い出します
作品紹介
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