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ルル組曲(オペラ『ルル』による交響的小品)〜第1曲 ロンド

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作品情報

ジャンル クラシック
参加形態 単独
公開

作品紹介

ドラの音すらプリセット音色に存在しないGM音源でここまでやるかシリーズです (^^;

世紀末な雰囲気をこぼれるくらいたたえたベルクの管弦楽曲『ルル組曲』から、
第1曲目の『ロンド』をお贈りします。

『ロンド』は第2幕1場と2場の主要部分のなかから声のパートを省いて連結した音楽です。
どれもシェーン博士の息子で作曲家のアルヴァが登場する場面に関係しています。

ロンド形式は、主要部分Aがなんども繰り返されるあいまへ、
他の要素をもった部分がサンドイッチされてゆくかたちをとります。

図示するならば、A−B−A−C−A−D−A……など。

この形式を借りて描かれる音楽は、大戦間に流行した軽音楽まがいの響きを、
一種のパロディのように用いて作られています。
しかし徹頭徹尾、厳格な12音技法で構成されているので、独特の冷めた雰囲気を同時に醗してもいます。

『ロンド』は大きく2つの部分に分かれており、間へ長い沈黙がはさまります。
それぞれ第1場の中盤部分と、2場のエンディングです。

A− 序奏
    B− 第1部分 〜アルヴァがルルへ愛を告白するシーン
      >総休止
    C− 第2部分 〜脱獄したルルとの逢瀬のシーン

Bのなかへも小さな休みがたびたび入り、音楽の流れを妨げます。
ここはオペラ版では別の音楽(覗き見るシェーン博士のモノローグのシーンなど)が乱入してくる部分です。
ルルとの会話をつづけるうちに感情を昂らせ、最後はルルの手へ接吻してしまうアルヴァを描きます。

Cは、さらに2つの部分から成り、

C− Bの変奏的再現
       アルヴァの<ルル賛歌>

というかたちになってます。
<Bの変奏的再現>はBよりも連続しており、情熱的な曲想へ変容しています。
いったん落ち着いてそのまま<ルル賛歌>へつながり、突如、悲愴な雰囲気へ転換して終わります。

原作でアルヴァは舞台作家ということになっているのですが、ベルクによって軽歌劇の作曲家へわざわざ変更されています。
「アルヴァ」と「アルバン」の類似性が暗示するように、どうやらベルクはこの悲劇的な人物に自分自身を重ねていたようで、
オペラのなかでアルヴァの作品として前作の『ヴォツェック』冒頭を鳴らしてみたりしています。(^^;

ちなみにルルはアルヴァにとって義理の妹みたいなものであり、やがて義理の母となってしまった存在なわけで…
不倫問題が生涯絶えなかったベルクとかなりの部分で重なるところがあるわけ。

佐藤 陽子

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