ロンデル(吉川和夫作曲/「12の前奏曲」より)
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作品情報
| ジャンル | クラシック |
|---|---|
| 参加形態 | 単独 |
| 公開 |
作品紹介
1990年代前半のいつか。イズミティ21(泉文化創造センター)小ホール。ピアノはたしかYAMAHA CFⅢかCFⅢSか。
この曲を作曲した吉川和夫先生は自分が大学4年の時、助教授として赴任された。先生は当時まだ30代であった(今この原稿を書いている自分は当時の先生の年齢を若干超えてしまった)。
芸大作曲科のご出身であり作曲家・間宮芳生門下の秘蔵っ子であるといわれていた先生。赴任前から「今度、宮教大に作曲の先生として赴任される方は」ということで、仙台で音楽に携わる人々は先生の前評判にざわめき立っていた。音楽の友の別冊で日本の作曲家を特集したムックにも、「かの坂本龍一とともに高橋アキのリサイタルで曲が演奏され」といった紹介文があり、また先生自身の言葉として「もう調性があるとか無調であるとかいうことにこだわることはやめて」といったことも書いてあったと記憶する。才気が煌めくとは、本当に、まさに、このことであろう。実際、スマートな出で立ち、言動は、学生を魅了した。その言い方がやや大げさだとするならば、少なくとも俺は魅了された。
にもかかわらず、仙台在住やゆかりのある作曲家の作品を10数分ずつ演奏するような演奏会があって、作品を提供することになった吉川先生から、演奏担当としてピアノソロを請け負うことになったとき、「ま、そういう話なら俺だろ。」と思うほど、自分は生意気の絶頂であった。これに関わらず、先生に対し失礼な態度もあったことをおもうにつけ、またそれだけではない、いろいろな思いに胸の奥が軋む。
さて、このロンデルは「12の前奏曲」に収められた一曲であり、珠玉のピアノピースでもあろう。カワイ出版から楽譜が出ているので是非手にとってご覧いただきたい。この作品の録音物はあるのだろうか。とりあえず、申し訳ないが自分の若いころの音源でご視聴いただきたい。
この作品、演奏について、もうすこし。坂本龍一と久石譲とマイケルナイマンと松谷卓の商業音楽と芸術音楽と現代音楽と、いったい本質的に何が違うのか。自分なりの身もふたもない結論をいえば、芸術音楽とレッテルを貼れば芸術音楽だし、商業音楽というレッテルを貼れば商業音楽ということなのではないだろうか。
しかし、本質云々の話にもっていくとするなら、作曲家の耳がどんな歴史を通過しているか、だろう。作曲家・吉川和夫、12の前奏曲、知っましたか?もしいままで知らなかったら是非これから知ってください。
吉川先生とはこのような出会いがあった。それから20年近い歳月が流れ、吉川先生とともに、とある作曲家の追悼の意味もこめた演奏会を企画し、そのプロジェクトメンバーとしての活動があることもここに記したい。興味のあるかたはこちらのリンクをご参照ください。
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http://chromaticscale.yumenogotoshi.com/index.html
コメント(11)
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